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更新履歴とよもやま話 ホームへ
ホームページの更新履歴と編物関係のさまざまな話題を取り上げます。

 2003年4月16日(水) 

日本の編物は世界の夢を見るか

現在の編物界を見ていますと、やはりあちこちに「西洋コンプレックス」が感じられます。もともとニットというのは海外から来たものですし、新参者であることは事実ですから、ある程度引け目を感じるのは当然かもしれないと思います。しかし、もう一つ日本の編物の負い目は、ある時期海外のデザインの真似をしていたと いう事にも起因するのではないかという気もします。昔の編物本をめくってみると、恥ずかしいほど同時代の海外本にそっくりで、デザインのみならず、写真のポーズやライティングまで真似をしていたりします。それがまた、日本人には似あっていないデザインだったりすると、なんとも悲しい気持ちにさせられます。

しかし、色々な考え方があると思いますが、何かに追いつこうというときに、真似から始めるのは決してアンフェアではなく、ある意味で当然の戦略という面もあります。問題は模倣を超えて、逆に影響を与えるところまで成長できるかどうかということです。(現在は、昔より著作権のパワーが大きいので、下手をするとエライことになりますから、その点は要注意です。私たちは著作権違反を推奨しているわけではありません。もちろん現在の著作権のありかた、いかがわしさには疑問を感じていますが、これはまた別の機会に。)

この点に関して、考えさせられるのは世界に誇る日本の「アニメ」です。ご存知のとおり、娯楽映画としてのアニメーションはアメリカのウォルトディズニー社が華々しい成功を収めており、ミッキー・ドナルド・ダンボなどのアニメキャラクターは現在にいたるまで商業的価値を保っています。日本でアニメーションを創始する虫プロも、最初はディズニーの模倣からスタートしたのですが、彼我の差は子供心にも情けない気がしたものです。ディズニー映画のオールカラーで滑らかな動きに対して、日本のアニメーションはモノクロで動きも不自然、しかも同じコマが何度となく再利用されていたり、口だけパクパクしていたり、とレベルの差は圧倒的でした。

しかし現在では、ディズニーの「ライオンキング」は、手塚治虫氏の「ジャングル大帝」の真似ではないかと非難されたりしていますし、今年は、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」がディズニー社の作品を押しのけて、オスカーを獲るまでになりました。(編物関係でも、フランスのとある編物ショップに行ったところ、フランスらしいおしゃれなニットウェアを押しのけて、トップに「ポケモン」のセーターが飾ってあったのには、度肝を抜かれたものです。)その間わずか半世紀、日本の編物の歴史よりもはるかに短いアニメーションが、日本の「アニメ」として世界中の若者文化に影響を与えるようになったわけです。これを考えると、編物は確かに日本にとって歴史的には新しい手芸ですが、文化の逆輸出をするのには決して短すぎるというわけでもないということが分かります。

編物とアニメとの圧倒的な差はどこから来ているかということを、素人なりに考えてみると、次のようなことが考えられます。

1.模倣に寛容

アニメや漫画の世界というのは、模倣が盛んに行われてきており、外部の人からはどれも同じような絵に見えるものです。模倣に寛容であったことが、全体として文化の育成に役立ち、また、要所要所で新しい人材を供給できたポイントだったように思います。

2.非権威的

昔は、中学生になって漫画を読んでいるとたしなめられたものですし、永井豪さんの漫画などはあまりにもエッチすぎるとして、PTAから再三抗議を受けたり、雑誌の不買運動にまで発展したりしています。現代漫画の祖とも言える手塚治虫氏自身が、漫画は娯楽として消耗されるだけで後世に残ることなどないという意味の発言をしたりしています。権威性への自意識は長い間ほとんど感じられませんでした。

要するに、真似と呼ばれようが、下劣と呼ばれようが、ともかく好きだから描く、ウケルから描く、その代り激しい競争の中で、お互いにパクリ合い影響しあいながら、フルスロットルで疾走してきたエネルギーが、文化の違いも、新参者というハンデをも、ものともせずに世界に放たれている、それが日本の漫画やアニメではないでしょうか。

そういうエネルギーと比較すると、現在の編物はすでに死に体です。もはや、編むという楽しさの原点に返らない限り再生はできません。若い人には、既存の権威をすべてリセットすることをお勧めします。基本技法とかプロの仕上がりとか、現在価値があるとされているすべてを一度、捨ててみることです。失礼ながら手塚治虫氏も、アカデミックな意味のデッサン力はあまりありませんでした。変な言い方ですが、もし手塚氏が若い頃美術学校でデッサンを訓練していたら、あの生き生きした初期作品は生まれなかったでしょう。

編物も、これからは編んで楽しいものだけを編むというのがいいと思います。とはいえ、間違っても「アート」などしないほうがいいでしょう。既存の「アート性」などというのは、すぐに底の知れる程度のもので、到底時空を超えて人の心を打つことなどできませんし、何より自分が最初に空しくなってしまいます。

私たちの初期のコンテンツに「サンカ手袋」を再現したものがあります。これなどはオリジナリティのまったくない猿真似なのですが、心からの喜びでもって無心に真似ました。その喜びと興奮はなぜか人に伝わるようで、同じ喜びを発信するサイトもあちこちに出来ましたし、海外からもメールをたくさんいただきました。なかには、カナダから「私はアイルランド・スコットランドのコミュニティに生まれ住んでいるのにこんなに素晴らしい手袋を知らなかったとは...」という、うめきのようなメールもいただきました。

海外作品の猿真似を日本人が嬉々としてやって、それを本場に近い人が羨ましがるのですから、まさしくアニメチックな出来事で、これは編物をして来て得られた喜びの中でも、最高に近いものでした。

こういうのは、ほんの一例に過ぎません。 私たちは編物をするなら、やっぱり本当に楽しいもの、編みたいものを編んで見るべきだ、と心から思います。

 2003年4月10日(木) 

編物の未来

編物というのは糸と棒と二本の腕があればできるという意味でもっとも原始的に思われる手芸です。また現在ではかなり古臭い趣味だと思われている面もあり、実際に愛好者の高齢化は著しいものがあります。 私たちも自虐的に「古くてマイナーな趣味」というようなトーンで表現したりすることもあります。

だから、あえて私たちが編物はとても新しい手芸であるといえば怪しく聞こえるでしょうか?

現在もっとも新しくホットなテーマといえば、やはり「エコロジー」だと思います。 横文字で言えば新しく聞こえるのですが、要するに「物惜しみ」「再利用」を実践しましょうということではないでしょうか。

とすれば糸始末をした後の数センチの糸端を捨てきれずにビンにとっておいたりする編物人は、実は時代の最先端を行くメンタリティを持っていると言えるかもしれません。近頃では、名刺や封筒に「再生紙を利用しています」と印刷されているのが目につきます。かなりあざといような気もしますが、これが企業のエコ意識のアピールなのだとすれば、受付嬢のカーディガンに「このカーディガンは再生ウールを使って、二酸化炭素を発生しない手編みで編み直したものです」とバッジでもつければなお進んでいると思うのですがいかがなものでしょう。

お古の編み直しセーターが、時代を代表する先端的なアイテムに変わるとすれば、当然編物も新しい価値を認められるべきです。

現在の社会スタイルは大量生産・大量消費で、衣類なども毎年の流行によって、まだ着られるものがどんどんと捨てられています。NHKの番組を見ていますと、その一部は古着として、遠くはアフガニスタン山中まで運ばれているようですが、全体からみると微々たるもので、ゴミになるほうがはるかに多いでしょう。

これは、衣類にかぎらず工業生産物すべてに言えることで、社会の仕組みがそうなっている以上、簡単に方向転換できない状態になっています。ですが、繁栄の影で「いつまでもこんなことが続くはずがない」という不安はしだいに濃くなっています。

「ターミネーター」や「タイタニック」がこれだけ受けるのは、SFXの技術もさることながら、その黙示録的な終末の風景が、現代人のカタルシスを誘うからでしょう。

実際、阪神大震災はあのわずかな時間の揺れで、都会の機能の一切を奪いました。昨日まで、社会的なポストもあり、税金も払い、身だしなみを整え、市民としての義務と責任を果たしてきた、そういう文明人が、今日はもうどろどろに汚れた手や髪を洗うこともなく、着のみ着のままでうずくまっていることしか出来ない被災民になってしまったのです。当時は余震もひどく、生き延びることだけで精一杯でしたが、今振り返ってみると、どこかに「来るべきものが来た」という運命的な気持ちがあったように思います。

震災の炎は次々と延焼しつつ、四時間かけてついに隣の隣の家まで達しました。瓦礫の下からやっと取り出した貴重品をバッグに詰めたまま、家の前で自分の家が焼けるのを待つ、という状況は悲惨に思えるのですが、実際にはなんの感情も湧いてきませんでした。ただ、「燃えるのだ」という気持ちがあっただけです。感情のないまま、手にしたカメラで我が家の最期の姿を撮りました。

しかし、突然一台の消防車が現れて、近くの小学校のプールから放水を行って火勢をかなり弱めました。平時であれば徹底的に浸水させるのですが、だいたい火炎が見えなくなったところで去っていきました。その間15分か30分くらいでしょうか?いまだにあの消防車はこの世のものだったのか、いぶかしく思うほど現実感が薄いのですが、現実に消化にあたられた消防署の方には感謝しきれないほどです。

その後、火種は1週間近くくすぶっていましたが、幸いにもこの季節に多い六甲おろしが吹かず、家は焼けずに残りました。とはいえ、手編み作品を含め大部分の衣類は厚い塵埃に埋もれて破棄するしかありませんでした(地域震度7。半壊認定)。それ以降、テレビで遠い国の難民を見ても、ブラウン管の両側は、実はそれほど遠くはないのだという気持ちが消えることはありません。

こういう現代人の不安と編物の関係ですが、不思議なことに、この原始的な手芸は心の安定に確実に役立つのです。電気がなくても、ガスがなくても、水道がなくても、どんな文明インフラが失われても「編物は無くならない」という確信が心のよりどころになるというのは、長い間気づきませんでした。

映画「ターミネーター」の後半、サラ・コナーの夢の中でリースの住む未来の姿が描かれるのですが、そこで人類は薄暗く埃っぽい穴倉のような場所に住んでいることになっています。子供の泣き声、鼠を追う人、どろどろしたものを煮る女性、と、この映画屈指の重苦しい場面なのですが、ここで、いつも、もしだれか編物をする人がいたとしたらどうなるか、ということを考えてしまいます。もしそういう人物がいたとしたら、この絶望的な場面にどれほどの光が差すことでしょうか。少なくとも、いまだ未来に絶望していない人間がここにいるということを如実に示すシーンとなるでしょう。もちろん、この場面でそういうイメージが出てしまうと映画としては台無しになってしまうかもしれませんが、私たちはこの想像で編物のもつ希望と、未来へ指向するエネルギーの強さを確かめてみるのです。

そして、編物は未来の手芸であるという主張はやっぱり正しいのではないかと思うのです。

 2003年4月3日(木) 

ダンス・ウィズ・ニードルズ

編物はダンス、これが今日のテーマです。 これまであまり指摘されたことがないようですが、編物ほど指をリズミカルに動かす手芸は少ないのではないでしょうか。しかもリズミカルに指を動かすことそのものが編物の楽しみの大きな部分なのです。というわけで私たちは編物はリズムを楽しむ手芸、つまりフィンガーダンスと呼びたいのです。

編物のリズムはメトロノームのように単純なものではなく、模様編みや編み込みのときはそれに合わせてスラーやスタッカートが入ったりしますし、縄針を使うと当然フェルマータが必要です。それらを含めて全体が大きなリズムの中にあり、そのリズムが心地よく感じられるようなときはとても編物の調子がいいときです。逆に、針や糸のすべりが悪かったり、針先が糸を引っ掛けやすかったり、などというようにちょっとしたことでリズムが崩されると、とても不愉快になります。

人間はイライラしてくると、指で机をたたいたり、貧乏ゆすりをしたりしますが、このようにリズムをとる 動作によって、ストレスを少しでも発散しようとします。 ですから、ダンスのリズムはストレス発散に大いに役立つのです。 もちろんダンスが踊れるようになるためには一応の練習が必要ですが、ある程度踊れるようになるとステップの上手下手にかかわりなく、楽しめるものです。

編物は作品を作り上げるのが目的というように考えられていますが、実は編物の楽しみのかなりの部分はこの「ダンス」を踊ることにあるのではないかと思うことがあります。もちろん素晴らしい作品が出来上がる喜び、自分が何かを作り上げているという実感、というのもとても重要な要素ですが、ダンスの楽しさを無視するのは角を矯めて牛を殺すの喩どおりではないかと思います。ダンスは後には何も残りませんが、踊ること自体が生きる喜びです。つまり、編物が自分に与えた喜びは必ずしも作品として残ってはいないのです。

そういう意味では、日本人は編む速さにこだわりすぎているかもしれません。速さを競うのではなく、速く編むのはクイック、遅く編むのはスロー、とそれぞれのダンスを楽しむ気持ちでいいのではないでしょうか。遅くてもリズムに乗っていれば楽しいですし、速くてもイライラしていては疲れるばかりです。先を急がずに、退屈せずに、ダンスのリズムに乗ることを心がけていると編物の楽しみがもっと開けると思います。

編物は結果ではないと言う話で思い出すのは、No Idle Hands:The Social History of American Knitting(Ballantine Books,1990) という本の中の「なぜ編物をするのか?」というアンケート結果です。アンケートでは色々な理由があげられていて、「怠惰は罪になるから」というキリスト教国らしい答えまであったのですが、一つの思い出話が深い印象を残しました。

私の曾祖母はずっと編物をしていました。晩年にはベッドに寝たきりとなり、意識も薄れてきました。 祖母がベッドの横で編み針に何十目かの作り目をして手渡すと、一日かけて30センチくらいの布切れのようなものを編み上げていました。曾祖母が眠りにつくと、祖母はそれを解いて毛糸の玉に戻し、また明日の仕事のための作り目をするのでした....。

まさに編むことは生きること、というシーンで、命の終わらんとするそのとき、彼女は現実には存在しない空想の中の作品を編み続けているのです。おそらく、それは初めて編んだマフラーに酷似しているのでしょう。編物人として、厳粛な気持ちにさせられるエピソードではないでしょうか。え?私たちの未来のよう?どっちが編む方で、どっちが玉にする方かって?はははははははははははははは.......

 2003年3月30日(日) 

編物ショップの経済計算

インターネットショップはかつてドットコムビジネスとして注目されたのですが、現在は「崩壊」という状態です。仕事柄、インターネットショップに関する動向を見聞きするのですが、その実態は一言でいって悲惨です。どこも、「来ない」「売れない」「儲からない」という「三重苦」状態です。

最初の「来ない」というのは、ホームページにアクセスがないという状態で、これは非営利のホームページを含めて、アクセスを得るというのがどれほどの難事かは言うまでもないでしょう。高価なディレクトリサービスに登録しても、なかなかアクセスは増えません。ここを乗り越えて、アクセス数が向上しても、次は「売れない」という壁があります。インターネット上では、ほとんど価格が勝負で、検索による比較も容易ですから、よそよりも10円でも高いと、とたんに売れなくなるという状況です。というわけで、シビアな価格競争となる上、普通の店舗のように、バーゲン品を使って客を呼び、他の商品を売るということが難しく、しっかりバーゲン品だけを買われてしまう結果、たとえ売れても「儲からない」ということになります。

編物関係でも、手作りの作品に値段をつけて、ショップとして売り出しているところがありますが、その値段のつけ方を見ていて思ったのが、「たた&たた夫の原価千円の法則」です。例えば編み上げるまでに30時間かかりそうなセーターの場合、単価千円として3万円で、それに材料費を加えて、3万5千〜4万円、だいたいがこういう感じの値段になっています。まぁ、娘のバイトより安い単価ではプライドが許さないという気持ちはよくわかります。

高いものばかりだと売れないということで、小物としてバッグ・帽子などの品揃えをしている場合、(小物でも手間のかかる手袋は少ないですね。)これも、4〜5時間かかるから、4〜5千円という値段になっています。言うまでもなく、現在の企業は、よほど恵まれた環境でない限り、製品を作成した原価に利益を上乗せして価格を決定できるということはありません。まず、市場価格相場を検討し、そこから逆算した原価内で製品を作る必要があります。そのため、乾いたタオルを絞るような苦しい「原低」(原価低減)努力がなされます。

この観点から手編み製品を考えてみると、現在、「フルファッションの手編みセーター」を置いているのは高級ブランドくらいなものですから、これは参考になりません。そこで、フリマやオークションでの落札相場を見て、熟考のすえ(笑)算出したのが、「たた&たた夫の買単価50円の法則」です。この試算でいくと、さきほどの30時間かけたセーターは、1500円くらいなら、売れる可能性があるということになります。実際には、手編みセーターが落札される確率自体がとても少ないのですが、以前、ものすごく手の込んだダブルベッド用のレースカバーが数千円でもなかなか入札されないで何回も出品しなおしされているのを見たときは、他人事ながら手を合わせてしまいました。あまりにも浮かばれないではありませんか。

取引されるものをよく見ていると、編物作品として手が込んでいるかどうかよりも、ずばり、「可愛いいかどうか」が決定的なようです。つまりものを言うのはデザインセンスです。そして、これだけは技術力が高ければ良いわけでもなければ、長くやれば上達するものでもないのが怖いところですが。一番よく取引されるのはやはり安価な「編みぐるみ」みたいなもので、それも「可愛く」「色々オマケがついている」ものが人気です。たとえば、同じテディベアの編みぐるみでも、「帽子」「靴」「リボン」「ジャケット」などのアウトフィットが充実していると、かなり高値になる場合があります。

そういうのを見て、編みぐるみなら売れる、と思う人がいるのか、かぎ針でちょこちょこと編んだような編みぐるみを出品する人もいますが、まず売れません。いくら技術があっても、「商品だから」というさめた気持ちと、「原価千円」を意識していると、情けないほどへなちょこな作品しか作れないようです。

時間がかかろうが、費用がかかろうが、ともかく作り上げるものに全精力をかけることによって、作品に命が生まれ、その生命感が人の心を打つ。これがないと、値がつきません。逆に、この部分でツボをつかれると、どれだけ散財しても手に入れたくなるものです(トホホ)。そうなれば、買単価は、あってなきがごとしものとなります。もちろん、これは編物作品に限ったことではありません。(いや〜、そういう意味では私たちも、編物ジャンル以外でそのツボをつかれてどれくらい散財したことか...苦笑)もう、プロとして編物作品を作る心構えは芸術作品をつくるときのそれと同じものと考えなければいけないのかもしれません。小さな手間賃感覚を捨てて、「いくら払っても」欲しいという情動が生まれるくらいまでのものを作らなければ、買単価50円を抜け出すことは難しいでしょう。しかし、そういう作品は「いくら出すといっても手放したくない」はずです。

改めて考えてみると、これはなにも優れて芸術的な作品だけではなく、初めて編んだマフラーやセーターも同じような気持ちになるはずです。市場価格で見れば一円の価値もないようなものでも、自分にとっては何百万円も匹敵するものです。なにも、すき好んで「原価千円」とみずから卑下する必要などないでしょう。そして現在においては、作品に対する自己単価と市場単価が大きく乖離しているのは、今編物を始めた小学生も、何十年も編物をしてきたベテランもほとんど同じなのです。

編物の経済シリーズの結論を、道元禅師の正法眼蔵弁道話より引用しましょう。

初心の弁道すなはち本証の全体なり。
 2003年3月16日(日) 

【保存版】編物教室の経済計算(たた&たた夫の生徒係数付き)

さて、「編物の経済」シリーズ(笑)実践編として、今日は編物教室でどれくらいの収入が可能かということを具体的に計算してみます。

立地場所として神戸市灘区を想定します。灘区は神戸市の中でも住宅地が多くまた密集度も高めで編物教室の立地条件としては最高の部類だと思います。灘区の人口は12万5千人、そのうち編物教室に通えそうな12〜75歳くらいの女性の人口は約5万人くらいと想定されます。編物の人口ですが、私たちの会社や友人関係からの推定では多く見積もって1%くらいだと思います。すると、神戸市灘区の編物人口は約500人です。この人たちが、15歳〜75歳の60年間ずっと編物をし、その間に4人に1人が5年間編物教室に通う、という前提(かなり希望的ですが)で計算します。すると、ある時点で編物教室に通っている人は、500人×25%×(5÷60)=12.5人ということになります。この人たちが月5000円の月謝を払うとすると、毎月62500円の月謝収入が可能です。これが神戸市灘区全域という広い地域を対象にできる編物教室の全収入ということになります。 これだけでは、教室運営は難しいでしょうから、たいていの教室は教材費やイベント費用など、他の収入源の確保に苦労しています。 (実際には「現時点では」高齢者の編物人口は1%よりもかなり多いでしょうから、高齢者が多い地域は「現時点では」有利と思われます。)

地域の人口や世帯数は公的機関で公開されていますので、ぜひ実際にお住まいの地域で計算してみられることをお勧めします。上記の計算をまとめると、「見込み生徒数=その地域の女性全員の約0.02%」になりますので、女性の人口に0.0002を掛けて見ると、それが見込み編物生徒数になります。この係数 t=2-4 を発案者の私たちの名前をとって「たた&たた夫の生徒係数」と呼んでください(笑)。もちろんかつては女性はほとんど編物をしていたような時代があり、そのころは編物人口は女性の40〜50%はあったと思いますので、この計算の50倍の月謝収入が見込めたわけです。 この計算結果が正しいとすれば、これから先、編物は先細りですから編物教室だけでは「年金の足しになるくらいの収入」さえも絶望的であることはほぼ確実です。

なにが言いたいかというと資格ビジネスに踊らされるなという一言につきます。 新聞の通信教育広告などを読むと、最近の資格の花形は「情報処理技術者」で、転職・独立にきわめて有効な資格と言うことになっています。「情報処理技術者」は天下の経済産業省(旧通産省)の公認資格ですが、こんな資格があっても実際にはたいして役にたちません。もちろん参考程度にはなりますが、ポイントは経歴と実力です。

将来、編物教室で生活を支えようというのでしたら、自ら編物のブームを引き起こせるくらいのカリスマ性を持ったキャラクターが必要でしょう。つまり、かなり遠くからでも、電車に乗って習いに来てくれる「この先生でなければダメ」という生徒を相当数呼び寄せる魅力が必要ということです。それくらいになれば、講師資格は要らないどころか、自分で団体を作って逆に講師資格で商売できる立場にもなれるでしょう。あるカリスマ美容師が実は美容師免状を持っていなかったとして問題になったというのは、その象徴のような事件です。(これは違法ですが。)

「編物が大好きです。将来ニット関係の仕事に就くために講師資格を取っておくべきですか?」というようなメールを若い人から結構もらうのですが、本当にニットデザインに関係する仕事に就きたいなら、まずは勉強して芸大(それもできるだけ有名なところ)を卒業することをお勧めしています。夢がない話ですが、他の社会と同じく、アパレル関係でも学歴は大きくモノを言うのです。

 2003年3月12日(水) 

さて、編物で金儲けができるか、という生々しい話の続編ですが、 前回の話を読まれた方の多くは、「難しい」という結論に同感だったようです。

しかし、そういう常識的な考え方をものともせず、編物で長者番付にまで名を連ねた女性がいます。「みやこ編物」を作った斎藤都世子という女性です。昭和63年分確定申告による国税庁公示の読売新聞の記事を見ますと、納税額は一億三千万円強、なんと、画家の東山魁夷や、ファッションデザイナーの森英恵よりも上位になっています。

彼女の半生は、「華やぎの糸」(中央公論社,出雲井晶,1986)という伝記に描かれたのち、脚本化され、浅利香津代さん主演で公演もされています。 この本の「BOOK」データベース内容は以下のようなものです。

九州若松をひとり旅立った少女は、編物の才にたけていた。 大阪で結婚、のち若松で石炭商を営んだが、夫を戦場に失った。 島根益田で農作業に苦労するうちに再婚、夫を助けて編物に打ち込み、 次第に顧客もふえ事業は急成長した。ニットデザイナーとして独立し遂にカーネギーホールでショーを開くに至る。 編物ひと筋に生き、デザイナーとして華やかに花開いた斎藤都世子をモデルにその半生の光と影を綴る。

この文章の最後にある「光と影」という言葉を借りれば、この本全体が「光」であるような気がします。 というのは、実はもう一冊彼女の半生を描いた本があるからです。それが、「あぶく銭師たちよ!—昭和虚人伝」(ちくま文庫,佐野 眞一,1999)です。 この本で取り上げられている人物は全部で6人。リクルートの創業者・江副浩正氏、地上げの帝王・早坂太吉氏、フジ・サンケイグループの盟主・鹿内春雄氏、代々木ゼミナールの高宮行男氏、占いの細木数子氏、そして 斎藤都世子氏です。

この本によると、斎藤都世子氏の名前が長者番付に上がったのは意図的に所得を多く申告して、マスコミの注目を引くための作戦によるもの、となっています。 また、販売形態は一般の店舗を使わず、マンションの一室などに設けられた「サロン」と呼ばれるところで、「チーフ」「アドバイザー」と呼ばれる女性販売員が販売し、商品の仕切率はチーフが55%、アドバイザーが75%〜90%と、かなり販売員に有利になっており、それに加えて、さまざま報酬制度が販売意欲を高めるシステムとなっていたようです。次から次に出てくる金儲けシステムの話はどれも脂ぎっていて、まさに胸焼けしそうな読後感がありました。さて、肝心の彼女のニットデザインについて、この本は次のように書きます。

みやこの商品はお世辞にもファッショナブルとはいえない。どちらかといえば野暮ったい部類に属するといってよいだろう。その野暮ったい商品がなぜ売れるかといえば、ファッション性を重視するあまり大手アパレルメーカーが切り捨ててきた中高年女性のニーズを、たくみにすいあげているからである。

センスというのは人それぞれですから、これに関してコメントはしません。しかしある年代から上の人のニットデザインに共通する独特のクセのようなものが、いったいどこから来ているのか謎だったのですが、みやこ編物のニットウェアを見て、その一端が解けたような気がしました。

ともあれ、編物という地味でしょぼい感じのジャンルから、一代で「山陰の女王」と呼ばれるほどの財を築き上げたというのは、本当にたいしたものです。もう、このような女傑は二度と登場しないでしょうねぇ。いやいや、日本も広いです。この私がやってみせるという方も、どこかにいらっしゃるかもしれません。ただ、そういう方の人生とは決して交差したくはありませんが。

 2003年3月4日(火) 

現在の編物教育の問題点は、やはり「技法中心」というスタンスの弊害が大きいということでしょう。編物の上級者というのは、「技法の」上級者であり、編物が上達するというのは「技法が」向上することと同じ、というのが現在の編物教育の基本的なスタンスとなっているようです。

もちろん、最低限の技法が扱えなければ編物を形作ることができないわけですから、それを否定することはできませんが、一つはっきりと言えることは、複雑な技法を使った作品だからその作品が優れている、ということにはならないということです。

学校と技法で思い起こすのは、やはりフランスの美術アカデミーでしょう。 フランスの王立美術アカデミーは、絶対王政の元で御用機関としての地位を確立し、サロン(官展)を管轄することになります。 権威主義の象徴のように語られるアカデミーですが、元々は徒弟制度しかなかった絵画彫刻の世界に、学校制度を取り入れ、芸術の地位を向上させるという革命的な活動だったらしいです。アカデミーではカリキュラムとして、解剖学・遠近法・美学・美術史などを体系的に勉強したようです。元々、排他的な色彩の強い団体だったようですが、19世紀には完全に芸術の進歩を妨害する側に立っていました。

アカデミーはサロンを支配下におき、自分たちの価値観にそぐわない絵画は入選させませんでした。サロンに入選しない限り、画家とは認められず、絵を売ることもままならなかったのです。このサロンに入選しなかった絵の展覧会、いわゆる「落選展覧会」として「アンデパンダン展」が開催されるのが1884年のことで、アンデパンダン展には、後の印象派の巨匠たちが綺羅星のごとく傑作を出品し、美術史上に名を残しています。 今日、ルノワール・モネ・ゴッホ・セザンヌなどの名前を知らない人はほとんどいないでしょうが、これら印象派の絵画を毛虫のように嫌い、徹底的に弾圧した、アカデミーの大家、ブグロー・ジェローム・カバネル、などの名を知る人は少ないでしょう。 実は、これらの画家の作品は日本の絵画展などでも、ちょくちょく目にすることがあるのですが、たいてい入り口近くにあって、見る人もそぞろ歩きをしながら、というくらい注目されていません。

これまでは、こういうアカデミズム画家の作品を一覧する機会は少なかったのですが、インターネット時代になり、Googleのイメージ検索でBouguereauを検索すると、この大家の作品がずらりと出てきます。 編物をする少女という作品一つを見ても、ブグローの技量がどれほどすさまじいものであるかがわかります。安定した三角形の構図、暗い背景、足元からS字状に体の線を目で追っていくと編物をする手元から背景へと視線が流れて、心地よい遠近感を感じさせます。レンブラントライトに浮かび上がる大理石のような艶かしい肌の表現は、西洋絵画のお家芸ですが、それにしてもここまで描きあげる力量は並大抵ではありません。 これこそ、絵画だ、という感じの絵なのですが、モチーフの月並みさはどうしようもありません。ブロードバンドになって、一番の楽しみは、いろいろな時代の絵画をネットサーフィンできることなのですが、今回、アカデミー画家の作品を立て続けに見ると、げんなりしてしまいました。

近年、フランスのアカデミー画家はあまりにも印象派の影になりすぎていたということで見直しされてきており、ブグローやジェロームの絵もサザビーなどでかなり高値になるようです。しかし、アンリ・ルソーの眠れるジプシー女と、ルソーがヒントにしたという、ジェロームの二つの威厳とを見比べると、どうでしょう。 いわゆる「日曜画家」としてアカデミックな技法は全く拙いアンリ・ルソーの絵画が与える叙情と、技法だけは優れた大家の陳腐な画題とを比べてみれば、技法中心の価値観が絶対の意味を持たないことは明らかです。 もちろん、技法自体に罪はありません。責められるべきは、既存の技法の価値に寄りかかることによって権威を保とうとする創作姿勢そのものです。

なお、ブグローの「編物をする少女」は海外でポスターが販売されています。Allposters.comの検索で、bouguereauを入力すると、3ページ目くらいで見つかります。ほかにも、Tricoteuseという編物をする少女の作品があります。ブグローは、編物に特別な思い入れがあったのでしょうか。 印象派を弾圧したということで、ブグローは悪役となっていますが、彼は貧しい出自でありながら、努力によって地位を築いた人らしいので、そういう意味では決して悪人でなかったのでしょう。敬謙なキリスト教徒として、信仰も篤かったようです。ただ、貧困と病気に苦しめられ、生涯一枚の絵も売れず、最後には自分に弾丸を撃ち込むに至ったゴッホの手紙などを読むと、悪役とされてもしようがないとも思います。複雑ですが。

アンリ・ルソーの傑作の鑑賞は、The dream of Henri Rousseauの、Galleryでどうぞ。この人、自宅の壁に「夢」を描いていますね〜。う、うらやましいぃ。

 2003年3月1日(土) 

いきなり生々しい話で恐縮ですが、今日は「編物でお金が儲けられるか?」を考えてみたいと思います。回答は言うまでもなくYesです。 編物はかつて内職の中でも割合手間賃のいい方でしたし、今でも注文がまったく無くなっているわけではないでしょう。また、腕のいい方なら街の手芸店やカルチャーセンターで指導する仕事に就くチャンスもあるでしょう。

しかし、生活に十分な稼ぎが可能かということになると、答えに詰まる人がほとんどではないでしょうか。学校や企業の経営者ならいざしらず、ニットデザイナーでも、プロとして自立できている人がどれくらいいるか、かなり疑問です。日本の編物界では、「○糸○ま」に掲載されると一目置かれるらしいのですが、噂に聞くその掲載料の安さは驚きを通り越して苦笑を禁じえないものがあります。

以前、ある編物関係の技芸学園に取材したとき園長先生に、ある著名な編物講師資格について話を振ると、急に語気を荒くして「アンナモノ」と切って捨て、「取ったところで仕事なんかきやしませんよ。ウチの卒業生なら、間違いなく時給千○円は稼げるんですから!」と自信満々に言い放ったのには驚きました。専門学校に4〜5年も通って自立できるくらいの腕前があったとすると、システムエンジニアであれば、その一桁上の時給も不可能ではありません。ドキュメントやデータの入力作業の支払時給単価でも、それより上です。これでは、若い才能を引き付けることは難しいと、暗い気分になったものです。

この前、家のポストに近くのカルチャーセンターのチラシが入っていたのですが、なんとコースの中に「編物」はありせんでした。一昔前では考えられないことです。そのころでは、棒針・かぎ針・レースなど、多数のコースがあるのが普通でした。私たちの考えでは、人気のある講習はなにかしら実利と絡みがあるようです。今の一番人気は、パソコンと英会話ですが、データ入力のアルバイトとか、就職時に有利になるとか、明らかに実利の香りがあります。 水泳やダンスはお金儲けにはなりませんが、主な目的はもちろんダイエットやスタイルアップで、これも実利のうちでしょう。

気をつけなければいけないのは、人間は「お金が儲かる」という話に弱いということです。普通、お金を使うときには十分にその価値を確かめるのが習慣の人でも、こと「儲け話」になると財布の紐が緩む場合があります。つまり、「お金を儲けたい」と思うとき、人は最もお金を搾り取られやすい状態になっています。今だと「ウエブデザイナーで高給を!」などという広告に引っかかってつまらないパソコンを高い値段で売りつけられたり、英会話学校で何百万もの学費を搾り取られたりするという被害が絶えません。

じつは、かつて編物にもそういう時代がありました。「編物で家計を助けよう!」といいつつ、売りつけられるのは高価な「編機」です。編機販売はミシンの販売にヒントを得たのではないかと思う点が多々あるのですが、ミシン販売を始めたシンガーは、世界で始めて割賦販売というシステムを発明したことで知られています。現在のクレジットシステムの先駆けです。(その影響かと思うのですが、日本でもミシンの販売はきわめて怪しく、安心して電気店で選んで買うというような状態にはなっていません。ミシン業界のことについては「ミシンの迷信」というサイトに詳しいので、買おうと思っている方は一度覘いて見ることをお勧めします。)

日本の編機販売の卓越したところは、「編物講師」資格とセットにした販売形態でした。編物の講習会を開き、そこで「講師」の資格を取得したものだけが編機の販売権を得るというシステムで、「講師」になってたくさん編機を売ればマージンが入るという餌に釣られて自分も編機を買わされる人が多かったのです。実際には、編機はミシン以上に利用される機会が少なく、やがて「もっとも押入れで邪魔になるモノ」の筆頭になります。

もちろん、このように沢山の編機が出回ったことが、日本の機械編み文化を世界のトップ水準に押し上げる原動力となったのですから、功績がまったくなかったわけではありませんが、押入れの肥しからやがて粗ゴミとなった編機の数を思うと素直に喜ぶ気持ちにはなれません。 日本ヴォーグ社の「あみもの毛糸いまむかし」(松下義弘,1986)には、このあたりの状況が次のように記述されています。

しかし、これらすぐれた指導者は洋裁に比べると数少なく、編物教室といえば実用性、技術面が先行した教育が行われがちだった。また、その多くは編機販売が目的で、わずか3、4ヶ月の講習で講師免状を与えたりして、昭和30年頃には編物講師は全国に30〜40万人ともいわれた。
したがって、編物教室は粗製濫造。この頃、公認校は約800校、洋裁学校に編物科を併設しているところ800校、大小あわせて2000校ともいわれたが、生徒数100人以上のところは約15%手度、それに編物教室は全国に3万教室。34、5年頃には4、5万教室を数えるようになる。正確な数字とは言い難いが、いずれにしても全国津々浦々に出現していった。

機械の無駄も問題ですが、怪しい動機で「講師」資格をばらまいたために、それに絡め取られる形であちこちに小さい「先生」が出来てしまい、編物愛好家同士の非営利の団体が育たず、自由な交流が阻害されるようになってしまったのは、憎んでも余りある負の遺産です。

つづく...

 2003年2月23日(日) 

我が家もブロードバンドになって喜んでいたところ、常用していた古いノートパソコンの動きが変になりました。使っているうちにだんだんと画像が表示されなくなり、しばしばフリーズするようになりました。最初は再起動していたんですが、やっぱりおかしいということで調べるとCPU部分がかなり高熱になっています。どうやら、CPUを冷却するファンかサミスタがやられているようです。完全に冷却して再起動しましたが、動作はやはり安定せずこの寒い中、扇風機の風を強にして当てながら、なんとかデータをレスキューしようと奮闘しました。なぜか、ネットワークドライブからの読み出しはできるのに、書き出しを行うとフリーズするという、いやがらせのような状態で、あわててフロッピーをフォーマットしたりしましたが、ふと思いついてマシン自体を共有して外部からアクセスしてみると読み取れましたので、別のマシンから「お気に入り」やメールのデータを読み取りました。皆さんも、「お気に入り」と「メール」データのバックアップなど、どうぞご注意ください。

壊れるまでの経緯を考えてみますと、やはりブロードバンド化したのが、故障の原因だと思われます。インターネットに置かれている画像はほとんど圧縮されています。ブラウザはそれを読み取って、伸張してから表示するのですが、このときにCPUに負荷がかかります。考えてみれば、ファンはここしばらく回っていた気がしませんので、ちょっと前からおかしくなっていたのでしょうが、今まではインターネット回線が遅かったので、負荷が低く、問題なかったのでしょう。(私たちはパソコン本体を手作りのアルミ製放熱台に乗せています。)しかし、ブロードバンド化でネットワーク回線が数百倍の速さとなり、次から次へと画像処理要求がやってきたためにCPUがフル回転となり、焼き切れたものと思われます。

今は、パソコンがないと一日も暮らせないようになってきていますので、あわててパソコンを入手することになり、思わぬ出費です。 私たちは高級な毛糸をよく買っているので、パソコンなども高い機種を買うと思われるかもしれませんが、これは徹底的に絞ります。ともかく動けばいい、ということで電球や、テッシュペーパーなどを買うのと同じ感覚です。安い店を探すのはもちろんスペックもいらないものは徹底的に取り外し、最低の価格にします。それでも、ノートパソコンはあまり安くならず予算の?万円での入手はできませんでした。 今日、出かけたときにエスカレータの前にいたOLは、これみよがしにVAIOのダンボールをデンとおいていました。あの機種なら一台で私たちのが買ったパソコン3台くらい買えそうでしたねぇ〜。ケンカ売ってんのかぁ〜。

会社でも先週はサーバがおかしくなって、新しいサーバに移行して電源を落とし、後でちょっと設定を確認しようともう一度電源ボタンを押したのですが、二度と立ち上がりませんでした。このサーバは96年、家のノートパソコンは97年のマシンです。仕事柄たくさんの台数のパソコンを見ていますが、だいたい4〜5年くらいから、故障が出始めます。メーカーの無償保障期間は3年ですから、いいタイミングです(笑)。無償修理を一度すると、かなりの出費になるでしょうから、その期間の信頼性はかなり工夫しているようですが、それを過ぎてむやみに長持ちされても困るでしょうし、コスト削減の意味でもその辺がいいターゲットなのでしょう。企業の場合、リース期間も4〜5年ですから、その間故障しなければ信頼性としての評価は悪くなりません。 ですから、3〜4年を過ぎたパソコンは特にデータのバックアップには注意をする必要があります。ともあれ、ブロードバンドという新しい環境についていけずに昇天したマシンには、もののあはれ、を感じてしまいます。これも編物という、時代の流れに取り残されそうな趣味を持っているからでしょうかねぇ。

サーバ構築、ここまでのお仕事

一応、このホームページのための仕事もしてますってことと、再インストール時のメモです。興味のない方は読み飛ばしてください(笑)。

  • Bフレッツ工事。ルータ設定。
  • ISDN解約。電話機・FAX配線変更。
  • サーバ機内、ファン・電源の掃除。リチウム電池交換。増設メモリ購入。長寿命ファン注文。
  • メモリチェック実施。
  • Windows2000インストール。SP3適用。Windows Update実施。
  • Visual Studio.NET (MSDE,.NET framework) インストール。
  • IISLockdown 適用。
  • ユーザ作成。ディレクトリ権利設定。
  • 解凍ツールインストール。
  • Active Perl インストール。Kakasi、Namazu インストール。
  • IISセキュリティ設定。
  • 現在のコンテンツのコピー→LAN内でのWWWサーバの完成。

ルータのログをウォッチしていたら、来てますねぇ、アタックが。ポート番号、80,137,443、数え切れません。 例のSQLスラマーの1434もまだかなり飛んでます。Squid のポートへDoS攻撃もありました。いったい、何がしたいのか?油断もすきもないですね。 セキュリティ固めない限りインターネットにはとても接続できません。 パッチ当てていないIISを接続したら、1時間くらいでNimdaかCode Redの餌食です。 ちょっと気張ってWindows2000プリインストールしたマシンを買って、知らないうちにIISをインストールしてしまって、ブロードバンドのTAに繋いじゃったりする人、世界中にどれくらいいるんでしょうか?そういうマシンを今もNimdaは渡り歩いていて、永遠に消えることはないようです。

 2003年2月16日(日) 

日本でローワン毛糸を販売してきた、発足から二年少しのローワンジャパンに激震です。3月より輸入会社がダイヤからパピーに変わるもようです。 もともと、イエーガーはパピー、ローワンはダイヤというねじれがあったのが、パピーに一本化されることによって日本のローワン毛糸事情がどう変化するか、ファンとしては非常に気になるところです。 外野から見ている限りでは、引継ぎはどうも順調とはいえないようで、この春はローワンの毛糸供給に乱れが生じることは必至だと思います。新糸や新色の入荷はどうなるのでしょうか?ローワンマガジンの春夏号は?私達はすでにイギリスから入手しているのですが、ローワンジャパンから買う予定の方は一度確認が必要かもしれません。(蛇足ですが、今回のローワンマガジン春夏号は、今ひとつという感じで少しがっくりしています。)

先週末、Bフレッツマンションタイプの工事が終わりました。我が家もやっとブロードバンドの仲間入りです。 これまで私達はインターネットへの接続にISDNを使っていましたが、早速ISDNを解約してアナログに戻しました。トーンも止めたので、最低限の基本料金に戻りました。NTTの加入電話の基本料金の高額さと不透明さはあちこちで問題になっているようですが、それでもISDNから比べると割安な感じがするから不思議ですね。

私達が住んでいる地区では、すでにかなり前からADSLやCATVが来ていたのですが、それらへの移行をずっと見過ごしてきたのは、もちろんBフレッツを待っていたためでした。高層マンションですので、光ファイバーの各戸への引き込みはできませんでしたが、VDSL方式を使って上りで6Mの速度が出ました。

さて、なぜBフレッツを心待ちにし、上り速度を気にしていたかというと、それはホームページを充実させたいからです。現在私達のホームページでは、テキストパターン翻訳・実寸ゲージ方眼紙・電脳編図、など色々な動的コンテンツを提供しています。これらをさらに機能向上させるためには、サーバ上でのプロミングが欠かせません。しかし現在のレンタルホスティングでは、サーバ上で動かせるプログラムは非常に限られています。どうしてこんなにあるのかと思うほど色々な選択肢があるのですが、よくよく考えた末、自分達でサーバーを立ち上げるしかないという結論に達しました。今、特に気にかかっているのは電脳編図で、これは本来サーバで動かすアプリケーションなのですが、現在はブラウザ上のJavaScriptを使って動かしています。これは、オフラインでも動作するというメリットはあるのですが、機能のオブジェクト化ができないため、一つ一つ手作りで作成しています。これをサーバサイドのオブジェクトとして運用することで、生産性が大きく向上します。もちろん、現在動作しないOperaやNetscapeでも動作する確率が高くなります。これ以外にも実現できるアイデアがたくさんあります。

しかし、サーバを自分達で立ち上げて管理するのは大変です。私達のホームページは、ログを見るかぎり、2年半もの間ほとんど障害を起こさずやってきました。3年に丸1日の停止があったとしても、稼働率は99.9%になりますので、大変な高稼働率です。これを自宅サーバで維持するのはまず無理でしょうが、なるべくトラブルの少ない運用をしたい、となればこれは色々と工夫が必要となります。

ISDNを止めたのと入れ替わりに、阪神大震災でいったんは瓦礫の下に埋もれたマシンを出してきて、ほこりを掃除し、電源を入れました。リチウム電池がすでに上がっていて、交換を要しました。PLUG&PLAYのエラーが出たために、PCIバスからカードを全て取り外して起動してから電源を落とし、カード差し直して再認識させると、やっと何年ぶりかでもとの環境で起動しました。マザー上のデバイスを殺して、代わりに新しいカードを差し、中古部品を購入してセットして、サーバが完成しました。

しかし、古いダンボールから探し出したメモリに問題があったようで、システムインストール時にブルースクリーンが出たり、ストールしたりしたのでmemtest86でチェックすると、エラーが上がってきました。それで、4枚のメモリを2枚ずつテストするとエラーがでません。組み合わせを変えて、再度テストをかけると、エラーがなくなりました。メモリソケットの接点部分が酸化していて、何度も差して変えている間に接点が復活したのかもしれません。う〜ん。ちょっと不安ですかねぇ。しかし、このマシンは最近のCPUと違ってCPUファンがいらないし、筐体は分厚い鉄板で、最近のマシンよりもはるかに省エネかつ頑強でいいんですよねぇ。むざむざ粗ゴミにするのは忍びないので、もうちょっと頑張ってみます。

ドラスティックなサーバの切り替えは行いませんが、徐々にコンテンツのバージョンアップを行っていきます。サーバやネットワークの構築やセキュリティ設定のために更新が少し遅くなるかもしれませんが、このような事情ですので、どうぞご理解の上、今後の展開を楽しみにお待ちください。

 2003年2月9日(日) 

洋書作品ギャラリーにおこりんぼう様のHeart Throbを掲載しました。これは、JAEGER HANDKNITS の表紙を飾る作品です。胸のハートの模様編みと裾の処理が可愛らしい作品です。おこりんぼう様は、この作品の写真をユニオンのホームページで見て気に入り、初めて洋書作品に挑戦されたそうです。しかし、さすがにこの模様は複雑なので解読は困難を極めた模様です。 私達も、少し解読のお手伝いをさせていただいたのですが、見事に完成させたのは素晴らしいことだと思います。これからも、色々な作品を編んでくださいね。

スポーツの世界でも、日本の野球より大リーグ人気が高まってきているらしいですが、ボーダーレス社会では、世界がライバルになってきて、ファンへの訴求力を工夫しないであぐらをかいていては将来はないのでしょう。神戸のオリックスもイチローが出てから、さっぱり人気が無くなったようで、先日もセンター街で「みんなで応援しよう」というイベントをやっていました。

コロンビアの事故に関しては、日本のニュースよりもアメリカのニュースサイトの方が、はるかに早く、詳しく、分かりやすかったので、ずっとそちらの方をサーフィンしていました。 ずばり、NASAのブリーフィングも、インターネットで聞ける時代です。単にロイターのニュースを翻訳して後追いしているだけでは、一般の読者に見放されるのではないでしょうかねぇ。

同じように、日本の編物界もファンが本当に編みたいものはどういうものか、真剣に考えていかないと、洋書に追い抜かされる日が来ないとは言えないと思いますね。

 2003年2月2日(日) 

シンプルなセーターの「ツイードのタートルネックセーター」の電脳編図をアップしました。電脳編図のバックオーダーが少しずつ減ってきてやれやれという感じです。

現在の電脳編図は、インターネットエクスプローラでしか動作しません。ネットスケープでは動作しないのは以前から確認していましたが、今日Operaでテストしても動きませんでした。 これまでも色々工夫はしてきましたが、ユーザも増えてきて、そろそろもっといい電脳編図のシステムが必要となってきたように思います。電脳編図を今の形に決めるまでには、SVGを含めて色々検討してきたのですが、速度・安定性・汎用性・印刷の全てを満たすものはありませんでした。 しかし、インターネット環境も徐々に変わってきていますので、まったく新しいシステムを検討したいと思っています。

 2003年1月26日(日) 

シンプルなセーターの「ツイードのタートルネックセーター」の説明をアップしました。電脳編図もアップする予定だったのですが、夕方買い物に出かけたとき、1パック600円の苺が売れ残って100円になっているのを見つけてしまいまして、ちょうど去年の夏に大鍋に2杯作っておいたイチジクのジャムが切れそうなので、今日の夜は急遽ジャム作成になりました。(古い苺なので早く煮ないとカビが来ます)うまい具合にやたらにすっぱい苺で、色も最近よく見かけるピンクがかったやつではなく、黒っぽいほど赤みが強い品種でしたので、見事に美味しいジャムになりました。もっとあったらよかったんですが、100円のは3パックしかなかったので、手間は同じですが1キロ弱しかできませんでした。....というわけで、電脳編図はもうすこし待ってください〜。今週中には間違いなくアップできる予定です。

 2003年1月19日(日) 

200301191.jpgVogue Knitting 刊の 'Vogue Knitting on the go!' というシリーズ本があります。これは、日本で言えば「プチブティックシリーズ」くらいの小さな本です。このシリーズの 'SOCKS' という本の中に、謎の靴下が載っています。それは、'Heathered Fair Isle Socks' というフェアアイルソックスです。この靴下は、この本の中でもひときわ素晴らしい作品です。本に作者名は載っていないのですが、私達は、これをアリス・スターモアの作品ではないかとにらんでいます。理由は、デザインセンスの素晴らしさもありますが、使用糸が 'Alice Starmore Scottish Campion' だからです。他のデザイナーが別の人の名前を冠した糸を使ってデザインをするでしょうか?まず考えられません。

200301193.jpgアリス・スターモアの作品と分かって私達はどうしてもこの靴下をオリジナル糸で編んでみたくなりました。しかし、この毛糸はもう売っていません。ですが、私達はアリス・スターモアオリジナル糸の見本帳を持っています。この糸見本帳で色を確認すれば、代替糸を選ぶことも不可能ではないはず、...でした。そういうイージーなもくろみは最初の段階で吹き飛びました。本に載っている糸番号も糸名も、まったく糸見本帳にないのです。信じられませんでした。たとえば、本に○社の×という糸の#100番(ベージュ)という毛糸が指示してあって、その○社の糸見本帳をみたら、#100もベージュも載っていないというようなことがあるでしょうか?目を疑いましたが、現実です。

後から分かったことですが、実はVouge社では、毛糸にVouge専用の番号と名前を本に載せていたのです。 なぜそのようなことをしたかは分かりません。一つの想像としては、なんらかのオリジナルショップがあってそこからの購入させると言う意図が考えられませすが、天下の Vouge Knitting にしてはあまりにもけちくさい話です。実は、他にもこのオリジナル番号のせいで糸の入手がほぼ不可能になっているアリス・スターモアの素晴らしい作品があるのです。本当に編物界全体の損失ではないかと思います。

これが他の人の作品であれば、写真から似たような配色を選んで編めばいい、とも思い直せるのですが、アリス・スターモアの作品の魅力は何といってもその配色の妙にあります。これは、実際に作品を編んだ人なら同感してもらえると思うのですが、アリス・スターモアの配色は絶品です。オリエンタルでエキゾチック、ゴーギャンを思い起こさせる不思議な色バランスで、独特のパワーと生命感があります。靴下という小品ではありますが、なんとしてもアリス・スターモアの配色をオリジナルで確認してみたい、だめと分かると余計にそういう気持ちがつのってきました。

そこで、毛糸に詳しいある海外の手芸店のオーナーに泣きつきました。しかし、また壁に当たってしまいました。 折り悪くそのオーナーの娘さんが病気で、仕事を休んでいたのです。しかし、メールのやりとりをしている間に、このVougeの番号とアリス・スターモア糸の番号の対比を知っている人が一人いることを教えてくれました。休暇から戻ったら電話してみる、というメールをもらってから、私達はイライラしながら待ちました。そして、ついに全ての色の毛糸が揃うことがわかりました。こういう機会はもう二度とないかもしれませんので、私達はその手芸店から三セット(6足)分の毛糸を購入しました。ほとんどは、オリジナル糸ですが、一部代替毛糸も混じっています。しかし、この代替糸はオリジナルと完全に同じものであることを保証する、という言葉をいただきました。ただし、同時にこれについては絶対口外しないように注意されました。そのころ、アリス・スターモア糸がなくなってから、それと同じ糸だという名目で沢山の毛糸が販売されているために、訴訟騒ぎが起きていたのです。つまり、偽ブランド毛糸の摘発ということです。そのため、取引に関してはお互い神経質でした。実は、これはすでに2年以上前の話です。もう、そろそろほとぼりがさめてきたのではないかと思い、よもやま話に載せることにしました。しかし、代替糸についてはアリス・スターモアの意思を尊重し、今後とも公表する予定はありません。

200301192.jpgしかし実際に苦労して毛糸を集めてみると、やはり苦労のしがいがあったというのが実感です。靴下という小さな作品に使われている色は全部で8色、しかもそのうち5色までが良く似てはいるが微妙に違うダークグリーンなのです。つまり、似たような色の毛糸で代替してもオリジナル配色の妙は決して味わえないということが分かります。

このように、アリス・スターモアの古い作品を実際に編もうとすると、糸の入手にはとにかく苦労します。とくに、アリス・スターモア毛糸を使っている本の場合は絶望的な場合があり、下手にいい作品を見てしまうと精神衛生上極めて問題ですので、どうぞご注意ください。アリス・スターモアは今後は、いわゆる「フェアアイル」作品を発表しないと言っています。しかし、アリス・スターモア毛糸が発売されていた時期には、数あるアリス・スターモアのフェアアイル作品の中でも傑作中の傑作として評価が高い作品が発表されています。今振り返ってみても、この頃は脂の乗りきった時期だったように思います。これらの傑作を編むには、いずれも一作品で22〜24色の毛糸が必要ですが、もう毛糸の入手は困難ですし、アリス・スターモアも過去の作品をそのまま復刻する予定はないと宣言しています。

世界中でどれくらいの人がこれらの作品用の毛糸を持っているかは分かりませんが、私達はドタバタの最中にこれら傑作の毛糸セットをすべて入手し、今も厳重な管理のもとに保管しています。毎年、年代物のワインを眺めるような気持ちで、この毛糸を虫干ししていますが、いまだに手がつけられません。飲めばワインは瓶だけになってしまいますし、編めば毛糸は無くなってしまいますからねぇ。

 2003年1月16日(木) 

以前、「ネットアイドルちゆ14歳」というサイトをとりあげて、私達のサイトの読者で、ここを読んでいる人はいないのではないかというような話を書いたことがあるのですが、しばらくしてから一人の方から「両方、愛読しています」というメールをいただきました。しかし、私達のホームページと、今日の必ずトクする一言を両方愛読しているという人はさすがにいないかもしれません。あまりに傾向が違いすぎるように思います。このサイトの趣味の雑誌の寿命のナゾという記事(1997.7.18)を読むと、理工学系雑誌が生まれ、マス化し、そして「結晶化」する過程が短い文章で端的に表現されていて笑えてしまいます。この記事によると、雑誌の最終段階は、「また読者は高齢化し数が激減するが、高齢化した読者で初めて実現する経済的、時間的余裕のため、なかなか廃刊にならない。結晶化が徹底した雑誌ほど少数ながら忠実な読者をキープし、ますます結晶化が進行、徹底していく。」と表現されています。

さて、この「結晶化の法則」は我らが編物雑誌にも当てはまるのでしょうか?私達の見立てでは、いまだに「結晶化」した編物雑誌はないのではないか思います。「毛糸だま」にしても、例えば特殊な地方の変わった編物とか、これ以上難しい技法はないという作品ばかり、というような「結晶化」した記事はあまりありません。高齢化の度合いだけは決して負けてはいないと思うのですが(笑)。ということで、この「趣味の雑誌の寿命のナゾ」は、「男性系」あるいは「理系」という修飾をつけないと正確ではなさそうです。編物雑誌の終わりというのは、糸玉の形がほどけてなくなるようにもっとあっさりしたものではないか(なかったか)というように思います。

 2003年1月13日(月) 

シンプルなカーディガンのメリノカーディガンの電脳編図をアップしました。すでに毛糸を買ったという方から、沢山のメールをいただいています。お待たせしてすみませんでした。この作品に使っているウーリーズの「バルさんのメリノ」は、去年の秋冬分はすでに売り切れています。今年の入荷予定については、まだ決まっていません。編図がアップされてから着手しようとされていた方は、申し訳ありませんが、ウーリーズにお問い合わせいただくか、代替糸をご検討ください。

 2003年1月11日(土) 

シンプルなメンズベストのツイードの前あきベストの編図をアップしました。紳士Mサイズの編図です。ジャケットのインナーにできるように、シャツの上から着た場合、それほど緩みがでないサイズにしていますので、お腹周りが豊かな(笑)方用には、少し身幅を広げる必要があると思います。バレンタインに間に合わせたい人もいらっしゃいましたので、編図を特急で作成しました。次はあなたが特急で編む番(笑)です。簡単そうですが、結構この模様は編みごたえがありますよ。スワッチのゲージの段数をよくチェックしてくださいね。ご健闘をお祈りいたします。

 2003年1月9日(木) 

読者作品にうんつき様の靴下をアップしました。 知人の方への贈り物として、とても評判がよかったらしく、この冬はたくさん靴下を編んでプレゼントしたそうです。海外糸を使って、シックな感じに仕上がっています。こんなプレゼントなら、それは我も我もと欲しがるでしょうねぇ。

 2003年1月5日(日) 

シンプルなメンズベストをアップしました。 メンズ作品としては初めてとなります。これまで、メンズ作品をアップしてほしいというご要望はたくさんいただいていたのですが、私達の作品はバルキー糸ばやりの最近の傾向と比べると、ちょっとハイゲージなため、メンズ作品を編み上げるのは大変なので、とりあえずベストから、ということでデザインしました。

クラシックな雰囲気のベストですが、幅広い年代のファッションに合わせることができると思います。 手編みのセーターとなると、なかなか着て行く機会が少ないかもしれませんが、こういうベストですと会社や学校にも着ていけますし、カジュアルな服装にも合いますので、釣り・ゴルフ・スキーなど、さまざまな場面で便利に着ることができます。

バレンタインのプレゼントとなると、この作品は見た目以上に骨がありますが、実際に着てもらえる一着を贈りたい方は、ちょっと頑張ってみてはいかがでしょう? Mサイズの編図は近日中にアップします。

 2003年1月4日(土) 

シンプルな手袋の、ヘリンボーンの手袋の編み方をアップしました。一度も手袋を編んだことがない方は、この説明では少し苦しいかもしれませんが、「初めての手袋」を編んだ経験があれば、編み方を解読することはできると思います。 細い指に2色編み込みをする面倒さを体験してみたい方はぜひチャレンジしてみてください。

 2003年1月1日(水) 

新年明けましておめでとうございます。私達のホームページも足掛け三年目となりました。これまでの皆様のご愛読に感謝いたします。本年もどうぞよろしくお願いします。

洋書作品ギャラリーに、にゃった様のマフラーを掲載しました。これは、Debbie Bliss さんの 'Easy Knits' の表紙を飾る作品ですね。ストライプの色はアレンジされているようですが、ポンポン付きマフラーという可愛らしいテーストのマフラーでも、Debbieさんの作品は一味違った雰囲気がありますね。

 2002年12月26日(木) 

シンプルなセーターの黒のリブセーターのMサイズの編図をアップしました。この編図で計算すると、糸の使用量は550g〜570g(11〜12玉)になります。10玉しかお持ちでない方でこの編図を使う方は、袖丈を詰めるか、ハイネックにするか、などアレンジが必要になるかもしれません。

冬休みに編み始めたいという方からメールを頂いていたので、かなり焦りましたが、なんとか間に合ったでしょうか?メリノのカーディガンとヘリンボーンの手袋の編図も現在作成中です。

 2002年12月16日(月) 

読者の作品に、Kin様・うんつき様の作品をアップしました。

Kin様の「初めてのセーター」、よく編めていますねぇ。これが初めてのセーターだったら大したものだと思います。細部まで丁寧に仕上がっていて、花丸の一着でしょう。キッドクラシックのこの色はとても綺麗な色で私達も編んでみようと思っていたのですが、Vネックの紫と少しかぶるのでやめた色ですが、こうしてみるととても魅力的なセーターになっていますね。

うんつき様の作品は、私達の「リブ付きベレー」のリブ部分をケーブルに、裏編み部分をかのこ編みに変えたアレンジ作品です。う〜ん。これは可愛い帽子ですねぇ。手編みの立体感が効いています。

土曜日にユニオンに行ったら、デビー・ブリスの黒のCashmerinoが何袋も積まれていました。かなりの部分が私達のリブセーター用と聞かされて、あぁ〜、プレッシャーです〜。今までとパターンの違う電脳編図の作成には少し時間がかかりそうです。かといってお待ちいただいている皆様に申し訳ないので、今、とりあえず、電脳編図ではなく、普通の編図を作っています。リブですから、普通のセーターとちがって身幅のサイズはある程度柔軟性がありますので、これでほとんどの方は問題ないと思っています。着丈と袖丈だけは要チェックですけどね。もちろんいずれは電脳編図対応にするつもりですが、お急ぎの方は先にアップする普通の編図を見てくださいね。

それからデビー・ブリスのCashmerinoですが、黒色でまとまった数を購入するなら、今期はもう全国でもユニオンだけしか在庫がないのではないかと思います。追加入荷分を全部仕入れたとおっしゃっていましたので。あ、この黒色の追加入荷分は予定外だったのかラベルにあの「野呂栄作・自然の世界」がなく、「Debbie Bliss」としか入っていないレアものです(笑)。他の色もすでに品薄になっているようで、野呂に在庫がなくなっている色も何色かあるそうです。カシミア混にしては価格が安くて、微妙な色合いが人気の理由でしょうね。ラベルでは、ちょっとクレームをつけてしまいましたが、イギリスで買うのに近い価格設定にしてくれた点では野呂栄作に大感謝です。この日は特に買う予定の毛糸がなかった私達も(買う予定が特になくても毛糸店の前を素通りできない私達です〜。)、Cashmerinoがもう今シーズン終わりと聞いて、ついついまた1着分買ってしまいましたぁ〜。う〜ん、年末の大掃除で整理し直さなくては・・・。

 2002年12月10日(火) 

腰紐つき腹巻のポイント、三色紐の作り方をアップしました。最近になって、この紐の作り方のリクエストメールが毎日のように届いて、ちょっと焦りました。遅ればせながらアップします。紐通しの作り方はもう少しお待ちください。こちらの方は、そんなに難しくはありませんので、お急ぎの方は適当に毛糸を絡めながら作るか、かぎ針で鎖編みをつけても大丈夫です。

 2002年12月9日(月) 

今日、50万アクセスを越えました。30万・40万は読者からのメールで気が付くらいでしたが、今回も気が付くとすでに通り過ぎていました。最近、私達のホームページに来られた方は、私達がホームページを立ち上げたころの貧相な状態をご存知ないと思いますが、500アクセスを越えたとき、本当に嬉しかったことを思い出します。1万アクセスというのはどういう状態なんだろう?と想像していました。

編物は一目一目、ちまちまと目を作っていって、それが大きな作品になるのが喜びですが、ホームページも同じようなものですね。コンテンツを一つ一つ積み上げていって、今ではサーバーのディスク容量を気にしなければならないくらいに大きくなりました。でもいつも書いているんですが、まだ構想の「十分の一」にも満たないですね。アップしたいコンテンツはまだまだ山のようにあり、少しずつはこなしていっているつもりなのですが、その間にまた新しいアイデアなんかが湧いてきて、いつまでたっても「十分の一」を越えないんです。

とはいえ、私達がホームページを成長させていけるのは読者の皆さんの支援があってのことです。最近、「思い切って」メールを出しました、というようなメールが続いたのですが、どうぞそう構えないで気楽に出して下さいね。読者の方々の反応しだいでホームページの形は自然に変わっていきます。一日に返せるメールの量を超えてメールが来るときは、溜まる一方で、返事が遅くなってしまうことがありますが、皆さんのご意見や励ましはホームページを成長させるエネルギーのとても大きな部分です。どうぞこれからもご支援よろしくお願いいたします。

 2002年12月7日(土) 

シンプルな手袋に、「ヘリンボーンの手袋」をアップしました。やっと、という感じです。といっても、この手袋を初めて見る読者の方には何のことか分からないでしょうが、実はこの手袋は編みはじめてから一年くらい過ぎています。今年は仕事が忙しかったせいもありますが、なんでもケチのつく作品はあるもので、どうしても上手くいかずに嫌気がさして、ほったらかしていました。これではいけないということで、今回、もう一度全部絵を書き直して、計算もやりなおして、編んでみました。もう、半分あきらめ気分で、またどうせ上手くいかないだろうという妙な確信があり、編みながらも、色々とチェックしたり、ほどいたりして時間がかかったのですが、片手が出来てはめてみると、驚くほどぴったりとフィットして暖かい。あ、これでいいんだと分かると現金なもので、もう片方は一日で編めてしまいました。

出来上がってみると、最初に「こういう手袋が欲しかった」と構想したものに近い仕上がりで、達成感もひとしおです。毛糸は編む人の好みのものが一番いいと思いますが、この手袋に関しては、Rowanspan 4ply が本当に模様や全体の雰囲気にぴったりです。安い糸ではありませんが、1かせずつで出来ますから、ぜひこの糸を使ってみてほしいなぁと思っています。ローワンの回し者ではありません、念のため(笑)。

ヘリンボーンの手袋なら機械編み製品でもある、という方もいらっしゃるかもしれませんが、まぁ一度編んで、試してみてくださいと言いたいですねぇ。あ、でもまだ編図はできてないんです〜。すみません。 この手袋は電脳編図ではなく、普通の編図で提供いたします。編図のご希望がありましたら、ご遠慮なくメールでお知らせください。

Muffin 増刊の「パソコン Muffin」1月号に、私達のホームページが紹介されました(118ページ)。 今回の記事は企画物で、初めて帽子を編む女性がホームページを参考にしてプレゼントの帽子を完成させるという2ページのストーリー仕立てになっています。私達のホームページをプリントした紙を持っている人の写真が本に載っているというのは、なにかとても不思議な感じでした。この記事を書かれた記者の方は、実際に私達のホームページを参考にして帽子を編まれたそうです。そうしたら編めたので、ということでこの企画記事を執筆されたということですが、その実証精神にはプロ根性を感じました。

 2002年12月1日(日) 

200212011.jpg 左の写真のしわくちゃの紙切れですが、何に見えますか?手元を見ていただくと... そう、サンカ手袋です。サンカ手袋は私達のホームページの最も初期のコンテンツの一つですが、それ以降新しい情報はありませんでした。しかし、今回とうとうテキストパターンを発見しました。写真のパターンはA5くらいの大きさで、スーパーで配っている料理カードのようなペラペラの紙切れです。紙全体も一度完全にしわくちゃになったものを伸ばしたようなになっており、ゴミ箱から拾い上げたものかと疑いたくなるものです。しかし6ページのこの紙を開くと、中にはサンカ手袋の完全なテキストパターンが記述されていました!細部までは読んでいませんが、私達が解読したサンカパターンと微妙に違う部分があります。詳細は、中身をよく解読してからまたアップしますが、使われている針はなんと1.25ミリ!です。日本人より大きく編むはずなのにこの針の細さは恐れ入りました、という感じです。実際、これくらいの細さで緩く編む方が減目の細工がしやすくなることは事実でしょう。

このパターンの正体ははっきりしませんが、入手経路やパターンの書き方の特徴などを総合して考えると、19世紀にまでは遡らず、20世紀の始め頃、おそらく1930年以前のものと思われます。印刷は後ろにMade and Printed in Great Britain とありますのでイギリスに間違いありません。このパターンが果たしてサンカの伝統的な編み方かということですが、私達の考えではまず間違いないと思います。というのは、(1)写真で見る限り、この手袋は完全なデュークパターンのサンカ手袋であること、(2)サンカ以外の地方でこの手袋が編まれていたという事実はないこと、(3)第三者がこの編み方を考え出したり、解析したりするのは大変であること、(4)発行元がイギリスであり、20世紀初頭にはまだ編める人はいたであろうこと、を考えると、あえてアレンジ作品を発行する必要はなく、表紙にもSANQUHAR GLOVES と A Traditional Scottish Style という記述があることからもこれは伝統的なサンカ手袋の編み方のパターンと考えて、まず間違いないでしょう。

200212012.jpgでは、なぜこのようなレアな手袋のパターンが発行されたか?その鍵は表紙写真にありそうです。非常に美形のモデルを使っていますが、サンカ手袋の手には双眼鏡が握られていて、写真下部には白い木製のバーがあり、それにもたれかかっているようなポーズをとっています。おそらく、これは競馬場ということだと思います。日本と違い、イギリスの競馬というのは「紳士のスポーツ」で、現在でさえ上流階級の社交場となっています。なにしろ、イギリス貴族が自分達の馬を競争させていたのが競馬の発祥だというのですから、年季が違います。今でも貴族の末裔が自分の馬に自らまたがって出場することがあるそうです。そのようなハイソな場所で、双眼鏡を手に競走馬を眺めるという場面を考えると、いかにも「手袋」というのがおしゃれのポイントとして重要になってきそうです。あくまでも想像ですが、やはり人と違った手袋をしてみたい、そういうものを見せびらかしたいというのは心情ではないかと思います。そういう場面となれば、どうしてもここはサンカ手袋の出番、ということになるのではないでしょうか。サンカ手袋の手を挙げ、双眼鏡を構えて自分の夫が乗った競走馬を追う奥様、う〜ん、これは決まりすぎです〜。 ともあれ、私達日本人の心をもときめかせるサンカ手袋は、バクルー伯爵(デューク)だけではなく、20世紀のイギリス上流社会においてもその価値をみとめられていたことは間違いありません。 まぁ、この手袋の人を魅了する力を考えれば、至極当然のことでしょうけどね。

 2002年11月24日(日) 

シンプルなセーターに「ラグランのリブタートルセーター」をアップしました。黒いセーターは元々とても好きなのですが、とにかく写真にするのが難しく、これまでホームページに掲載するのはためらってきました。今回、なんとかリブの具合が分かるような写真がとれましたので、アップします。黒のリブは定番のセーターで、市販のものも多いのですが、見比べると一目瞭然。手編み特有のくっきりと立ったリブの立体感は機械編みでは真似のできないものです。

これほどの定番セーターでありながら、案外編物本では編図を見かけませんね。いったいどうしてでしょう?リブ編みのセットインスリーブのセーターなら、たまに見かけますが。リブ編みのラグランセーターは見かけはシンプルですが、とじはぎをしくじるととても目立つため、すくいとじに自信がない人にはつらいものがあるかもしれません。(もちろん、袖付けのほうが難しいという方も多いとは思います。)今回、ウェスシェイプも入れていますので、脇のラインまで綺麗に仕上げようと思うと、一段のずれもないすくいとじが必要です。また、ゲージが取りにくいこと、ラグランの場合、下手をすると着丈や袖丈の計算が狂いやすいことなども難しい要因かもしれません。

とはいえ、手編みの黒のリブはスタイルのかっこ良さでは明らかに一ランク上の品格があります。今まで一度もこの形のセーターを編んだことがないのでしたら、是非とも挑戦してみてください。

しかぁし!電脳編図のバックオーダーがまた一つ増えてしまいました。ラグランの電脳編図は一からプログラムの書き直しになるので面倒ですが、なんとか頑張ってみます。 メリノカーディガンと、このリブセーターのどちらを先にしようかと、もっか思案中ですので、もしご要望がありましたらどうぞお早目にメール下さい。参考にさせていただきます。その他の感想もありましたら、どうぞお気軽にメールください。

P.S. 今日は、ホームページを作っている最中に突然パソコンのキーボードがまったく効かなくなるというハプニングにみまわれ、アップが午前様になってしまいました。うぅ、しばらく不便になりそうです〜。

 2002年11月21日(木) 

テレビ東京の方から、「TVチャンピオン」の「第4回男子編物王選手権」の参加者募集のメールが来ましたので、差出人の許可を得て、下記のとおり転載いたします。私達はテレビ東京の番組は見られる場所にはいるのですが、最近全然テレビを見ないもので、こんな選手権があったことすら知りませんでした。すでに4回目ということは過去3回、チャンピョンが生まれているということですね。我こそはという男性の方は一度挑戦してみてください。

毎回様々なテーマのチャンピオン決定しております当番組TVチャンピオンにて「第4回男子編物王選手権」を予定しております!選手の方々にはテーマに沿って数々の項目に挑んで頂き素敵な作品を創作して頂きます。内容に関してはまだ検討中です。毛糸の素晴らしさを伝えて盛り上げるためにも素晴らしい選手の方に参加して頂きたく思います!興味をもっていただけるようであればすぐにでもお電話下さい。またはメールにて、(1)氏名((2)年齢(3)電話番号(4)職業(5)住所 をご記入の上ご連絡下さい。アドレス

また、周りの方の御紹介も大歓迎です!急なご相談ですが、ご検討を宜しくお願い致します!!締め切りは12月初旬を予定しております(早めの申し込みをお願いします!)

■ 番組名:「TVチャンピオン」『第4回男子編物王選手権』
■ 放送局 :テレビ東京系列全国ネット
■ 放送日(予定):2002年2月6日(木) 夜7:30〜8:54
■ 収録日(予定):2002年12月14日、15日、26日、27日、28日
           1月6日、7日のうち3日間OR4日間     
(勝ちぬき戦になります。他、選手のプロフィール撮りも別にあります)
■ 内容  :詳細については検討中
■ 司会   :田中義剛  松本明子

※優勝賞金は50万円です。
※ 出場希望者多数の場合はこちらで選考させて頂きます。
※ 候補の方にはプロフィールと作品資料を送って頂き、
  それをもとに、選考を行ないます。
※ 番組内でお仕事ぶりを紹介するコーナーもあります。

選手リサーチ  フォーチュンスープ株式会社 担当) 熊沢
〒150−0013 東京都渋谷区恵比寿1−7−13 麻仁ビル7F
TEL 03−5449−4022  FAX 03−5449−4023

 2002年11月19日(火) 

シルクプリーツモヘアのツインニットのカーディガンの電脳編図をアップしました。 今年の秋は色々な試験をはじめ、仕事や私事が重なって大変でしたが、やっと一段落しました。これから、頑張ってホームページのコンテンツを作っていきますので、よろしくお願いします。

検索エンジン goo 「今週のおすすめリンク あみもの」 に掲載されました。

今日の読売新聞(11/19)夕刊の6・7面、「IT」という記事に私達のホームページが写真入りで掲載されました。私達のホームページのほかに、編姫手芸研究会ユニオンも掲載されていますので、読売新聞の夕刊をご購読の方は一度ごらんになってみてください。

 2002年11月9日(土) 

シルクプリーツモヘアのツインニットのインナーの電脳編図をアップしました。ウールコットンの編図をアップしてから、インナーをウールコットンはもちろん、他の色々な糸でベストとして編んでいるというメールを沢山いただきました。ベストはセーターやカーディガンに比べて気軽に取り掛かれるアイテムですし、最近、またベストでのお洒落をよく見かけますから、いろいろと自分で工夫するのも楽しいですね。今度のツインニットも、そのように使う方もおられるかもしれませんね。みなさん、色や糸などをいろいろと工夫して、楽しんで下さいね。ただ、このインナーはウールコットンより少し着丈が短いデザインですので、単体でベストなどとして利用される場合は、必要な着丈をよく考えてください。もちろん、そのままフィットしたインナーとして編んでも結構使えますよ。実際、たたはテーラードジャケットのインナーに、このシルクプリーツのインナーを単体でよく使っています。

糸を選ぶとき、デザインを考えるとき、編んでいるとき、手編みはそれぞれの場面が楽しいものですが、出来上がったもののコーディネイトを考えると、そこでまた楽しめます。編物をしない人で「手編みのセーターはダサい」と思っている人が「どこで買ったの?え?手編み?じゃぁどこにも売ってないわけ?」なんて、悔しがるような場面を想像しながら、あれこれ考えていると、これがさらに楽しくなります(笑)。 妙な事を書いているようですが、編物愛好家同士の視点だけで作品の良し悪しを判断していると、狭い世界でのマニア受けばかりに目が行ってしまい、他から浮き上がっていても気が付かないことがあります。編物に全く興味がない人を含めた外の世界の感性に対する意識というのは、やはり必要ではないかと思います。

 2002年11月4日(月) 

資格試験と4年越しプロジェクトの稼動が重なり、とても忙しくてなかなかコンテンツがはかどりません〜。 それでも、シルクプリーツモヘアのインナーは、袖ぐりと襟ぐり部分を残して完成させました。もう少しですので、お待ちくださいね。他にも色々要望のメールをいただいています。編図や解説を心待ちにされている方には本当に申し訳ありません。なにぶん二人とも自由になる時間が少なくて、すぐには実現できませんが、なるべく要望に沿えるように頑張ります。

私達のホームページの5-7-5のコーナーが、アメリカで評判というのは前に書いたことがあります。アメリカの人から感想メールをいただくと、かならずといっていいほど、Haikuが面白かったということが書かれています。(他の重要なコンテンツがまだ英語化されていないせいかもしれませんが...) こんなページも出来ていまして、Knitting Haiku に励んでいるアメリカのニッターもそれなりの数になっているみたいですね。残念なのは、英語のHaikuの上手下手が一向にわからないということです〜(笑)。

 2002年10月30日(水) 

先日紹介したニューヨークのニットハットショーのホームページコンテストが開催中です。 こちらから行けます。右側のマネキンのアイコンをクリックするとエントリ作品があります。10月24日に連絡をもらっていたのですが、アナウンスが遅れてしまい、すでに投票期間が終わってしまいました。作品は今でも見ることができます。ほとんどのエントリはアメリカの人ですので、やはり日本人とは一味違った感覚ですね。

 2002年10月27日(日) 

古代から中世の編物をアップしました。Marie Hartley & Joan Ingilby 氏の The Old Hand-Knitters of the Dales の第一章の邦訳です。 編物の歴史というと、「○世紀ごろ××となって、△の時代には□□が発達...」のような、曖昧な記述のものが多く、しかも年代の誤りも散見されます。歴史を語るのであれば、一次資料(発掘資料)と参考文献をきちんと記述するのが鉄則です。残念ながら、編物関係の歴史を記述してある文献で、根拠となる資料を明記・評価した上で、それから推定される仮説を提示するという手続きを踏んでいるものは少数です。その中で、この文献は別格という感じのもので、数少ない信頼できる参考書だと思います。著者は編物の愛好家ではありませんし、編物に関する書籍はこの一冊です。考えてみると、A History of Hand Knitting を著したラッツ司教も編物のプロではなく、編物に関しての著作はたしかこれだけだったと思います。逆に手芸全般関係に詳しく、素晴らしい編物のパターンや技法の本を何冊も著しているメアリー・トーマスの場合、歴史的記述には誤りが多いようです。考えてみれば、技法に通じているということと、物事を歴史的に解明するということは別物ですよね。

 2002年10月20日(日) 

シンプルなカーディガンをアップしました。ウーリーズのメリノウールを使った作品です。この作品にスチームを当てていると、ウールの香りがむせるほど漂ってきました。 糸は太いのですが、着てみると意外なほど軽く感じます。さすがにこの糸を使うとひときわ高級感が漂うようで、満足度の高い出来栄えとなりました。 でも、また電脳編図のバックオーダーが増えてしまいましたね(汗)。

電脳編図の希望がありましたら、ぜひメールでお知らせ下さい。やはり、反応の大きい作品は早く手がけよう、と思うのが心情でして、あまり反応がないと、編みたい人がいないのかと思って、手付かずになってしまいます。まぁ、カーディガンの電脳編図は前回できていますので、ウールコットンの時よりは面倒な部分が減っているとは思いますが、こればかりはやってみないとわかりません...。もちろん、いくら熱望されてもそのご希望のスケジュールどおりには作れないことも多いので、その点はどうぞご理解ください。

10月18日発売の「暮らしとパソコン」(ソフトバンク社)に掲載されました。(135ページ)

 2002年10月14日(月) 

シンプルなツインニットの、ウールコットンのカーディガンの電脳編図ができました。長らくお待たせしました。幸い、今週はまだ夏日の日が多いとのことですので、木枯らしが吹くまでにはまだ少し時間がありますね。どうぞ、お楽しみください。

妹尾河童さんの「少年H」(新潮文庫)は、妹尾さんの子供の頃の自叙伝ですが、なぜ妹尾さんが「H」と呼ばれるようになったかということが本の始めに書かれています。その理由は、お母さんが胸に、H.SENO と編み込んだセーターを着せられていたのですが、名前を他の人から呼ばれるのが嫌で、せめて「H」だけにして欲しいと頼み込んだため、ということです。本に掲載されている学級写真を見ると、細かいゲージでローマン体の文字を編み込みしたセーターは、今から見てもおしゃれな感じがします。表紙写真の、Hを編みこんだセーターは、上からレタッチが施されているようで、ちょっと「?」ですが、適当な写真が残っていなかったせいかもしれません。

母親はセーターのできばえに得意そうだったらしいのですが、本人は「かなり参っていた。」ということです。今、子供に力作のセーターを着せているお母さんも、あとでどのように振り返られるか、知れたものではありませんよ(笑)。

妹尾河童さんは、子供の頃からとても好奇心が強かったようで、食べてはいけないというものを食べてよく下痢をしていたと、この本で書いてありましたが、後に「河童が覗いたインド」(新潮文庫)でも、全く同じ行動を取っていて、子供の頃から同じだったのかと、おかしくなります。

「河童が覗いたインド」では、高さ50メートルもある塔の上に出るシーンがあって、人事ながら脇の下から汗が出てきます。

さて下界へ降りようと、屋根の稜線をそろそろと蟹の横ばいで、四角い井戸のような出入口の穴に近づく。ところが、辿りついた穴から登ってくる人が顔を出し、なかなか降りられない。その人とぼくが、屋根の上で入れ代わるしかない。ただし座ったままでの交替は無理だ。「こんな場所に立つなんて嫌だ!」と日本語で叫びたかったが、我慢して抱き合う格好で場所を変わる。足の裏の汗が滑って転落する悪い予感が去来して、肝が冷えた。

これに懲りて、絶対好奇心にそそのかされても断る、と決意するのですが、次の日も結局またてっぺんまで登っています。「やっぱり好奇心の前には、殊勝な反省も、すぐホゴになってしまう。」というのですから、本当にスゴイ人です。

 2002年10月9日(水) 

先日、ユニオンのコンテンツの中で、東京の方が Rowan が Rawan ではないか、と冗談を 言って、私達がつい笑ってしまったと書いたのですが、この会話の高度な背景(笑)を 紹介します。

キーワードは、「高架下」です。 実は、かつて神戸の高架下は、とても怪しい店が多かったのです。ダンヒルならぬ、ダンイルのライターとか、鉄錆の浮いたロレックスの金時計などが並べられていました。ゴミではないかというような物を置いている中古家電店や、虫に食われた鹿の剥製を飾ってある漢方薬店、大人のおもちゃ店、古レコード店、古着店、古靴店、こういう店が狭い通りの両側にびっしりと並んでいました。

ウォークマンがソニーから発売されてしばらくたった頃、「高架下には980円のウォークマンがあるらしい」という噂が流れて、いくらなんでも嘘だろうと思いつつ、友人を連れて(一人ではちょっと怖い)行ってみたらなんと、本当に980円のウォークマンが置いてあり、皆、買って帰りました。(2つ買った人もいました。)しかし、そのオチは言うまでもなく、一曲聞き終わるまでに壊れてしまいました。 それでも、「一応聞こえたのはさすが」(なにがさすがか分かりませんが...)と、誰も腹をたてたりはしませんでした。

そういうイメージは完全になくなってはいないのですが、最近はちょっと雰囲気が変わっておしゃれなショップも増えてきているみたいですね。 高架下のショップ紹介

高架下は、三宮から元町の間と、元町から神戸の間でずいぶん雰囲気が違い、最も高架下らしいのは、やっぱり元町から西のいわゆる「モトコー」の方です。 [モトコーマップ] モトコーは私達もずいぶん長いこと行っていませんが、久しぶりに 行ってみようかなと思います。本当に Rawan の毛糸に出会ったりして(笑)。

 2002年10月7日(月) 

021007.jpg 今年の作品の「ツインニット」は両方とも、私達が自分で言うのもおこがましいのですが、これまでの作品の中で最も読者の方々の反響が大きく、驚いています。細い糸のツインニットは、私達は大好きなのですが、面倒なのであまり沢山の方には編んでもらえないだろうと思って、バルキーシリーズを先にアップしておいたのですが、意外な展開です。 編図の催促メールがほぼ毎日、毛糸をすでに買っているという方が、今日時点ですでに何名もおられます。 (毛糸をゲットされているのは、ほとんどウールコットンのようです。)

うぅぅぅ。カーディガンの電脳編図はパターンがセーターとはちょっと違いまして、現在難渋しております。 前身頃の小さいところに色々寸法を入れなければならず、ピクセル単位で上下左右に移動させながら、狭い場所にデータを設定するのはとても時間がかかります。 色々と仕事もあって、先週末のアップは出来ませんでしたが、なんとか今週末から来週はじめに向けて頑張りたいと思います。イライラしながら、よもやま話をお読みの方もおられると思いますが、もう少しですので、プッツンして毛糸を返品しないでくださいね(汗)。

 2002年10月6日(日) 

今、私達が一番気になっているホームページが何かというと、バーチャルネットアイドル・ちゆ12歳です。このページが最近まったく更新されなくなりました。私達のホームページの読者で、「ちゆ」の愛読者でもあるという人はちょっといないのではないかと思いますが、このホームページは、アニメとかヒーローものなどのことを書いてあるホームページらしいです。「らしい」というのは、読んでも全く意味が分からないところばかりだからです(笑)。

では、なぜ気になるというと、このホームページと私達のホームページは同じホスティングサービスを使っているからです。このホームページは、一日10万ヒットを稼ぐ、日本で有数のトラフィックのホームページで、一日の転送量は10Gになるということです。私達のホームページは、カウンタ数では足元にも及びませんが、転送量は、ピーク時には一日数Gに達します。これは、「ちゆ」が「テキスト系」と呼ばれる文字中心のホームページなのに対して私達のホームページは画像が多いため、一人当たりの転送量が多くなるためです。

有名な画像サイトの牛飼いとアイコンの部屋にあるHTML Memoの「直接リンク」の話を見ますと、転送量が多すぎて引越しを強いられる話が出ています。個人サイトの場合、アクセス数が多すぎると、サーバの居所がなくなるというのが、最大の問題点になっています。「牛飼いとアイコンの部屋」や「とほほのWWW入門」は「惑星チャンネル」という専用サーバによってやっと安住の地を見出しています。

ですから、私達がホームページを現在のホスティングサービスに移行してから、半年後に「ちゆ」ができて大ブレイクしたときは、本当に嬉しかったですね。ところが、現在 tiyu.to は更新がとまり、 tiyu.jp という別のドメイン(こちらは別のホスティング)の方が更新されるようになりました。この件に関してアナウンスがないので、ファンはやきもきしているらしいですが、私達もちょっと気になるこの頃です。

 2002年10月2日(水) 

Wooooowoo〜〜!CSJ What's Best!【アート・ホビー:いろいろ】 に登録されました!しかも、silverですぅ〜。 新着を見ると、あのとほほさんの「とほほのWWW入門」と並んで登録されていますぅ。いや、光栄の至りです。

ここは、ほとんど .co.jp やら .com の企業団体サイトばっかりで個人サイトは本当に少なく、登録してもらえるとは夢想だにしていませんでした。まして、編物というマイナーなテーマの個人サイトがここに載るとは....。 ちょっと探しただけですが、手作りタウン以外に手芸関係のサイトはないですね。 銀の王冠、明日になったら無くなっていたりしないでしょうねぇ(笑)。夢なら覚めないで欲しいです〜。 これもひとえに読者の皆様のご支持のお陰だと思います。この場を借りて、改めてお礼申し上げます。

 
 
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